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第41回日本産婦人科手術学会 講演予定内容

特別講演
演題(仮): 卵巣癌治療における手術の役割、術者の育成システム
演者: Professor William A. Cliby (Mayo Clinic, Division of Gynecologic Surgery, Department of Obstetrics & Gynecology)
Learning Issues: 米国での卵巣癌治療における手術の役割、Optimal達成のための手術手技のポイント、術者の育成システム、医師の労働仕事環境など、について知りたい。
Key words: Primary debulking Surgery, Educational system
William A. Cliby 教授について
Our current research efforts fall into two categories: Translational research and clinical outcomes research. My work in clinical outcomes has focused on quality of care in management of ovarian cancer with a specific interest in surgical management of this disease. We have demonstrated and identified key factors important in overall surgical outcomes and the primary predictors of good and bad outcomes. Through this work we have consistently observed a strong link between radical surgical excision and improved survival and our work continues to increase rates of surgical resection nationally. We have also identified several patient factors which predispose to adverse complications during surgery, as well as institutionally related factors. This data is being used to devise systems that can be used to improve the quality of care in ovarian cancer.
The translation research component that our lab is working in focuses on targeting a unique receptor on the surface of ovarian cancer cells. We have shown that the MIS type II receptor is specifically expressed in over 65 percent of ovarian cancers and minimally in other non-cancer tissues. This therefore serves as a potential target of directed therapeutics in the management of ovarian cancer. We are working with others to better understand its regulation and to test the ability to target the receptor for therapy and improved imaging in ovarian cancer.
特別講演
演題(仮): 今までに婦人科に呼ばれて「これは何だ」と困った症例
演者: 宮嶋哲(アキラ)教授(東海大学医学部泌尿器科学)
Learning Issues: 宮嶋教授は、泌尿器科領域でのMISの造詣が深く経験値も高い第一人者である。今まで婦人科のトラブルに多く付き合っていただいている先生でもある。婦人科手術において今までにコールされ修復いただいた例を提示いただき、尿管、膀胱を扱う際の注意点、そして膀胱尿管に関する画像でこれは開腹でないとできないというような画像所見、手術例を含めて解説いただく。
Key words: MIS, Urology, Imaging, Ureter, Bladder
医療安全講習 (専門医制度必修講習)
演題(仮): (未定)
演者: 大上研二教授(東海大学医学部耳鼻科学、東海大学医学部附属病院副院長)
主題: 腹腔鏡下子宮全摘術の術式習得-悪性疾患を取り扱う立場から/良性疾患を取り扱う立場からアドバイス/ディベート-
Learning Issues: 内視鏡技術認定医取得に際して最も基本となる腹腔鏡下子宮全摘術に関して、現在悪性疾患を主に取り扱っている演者と、良性疾患を取り扱っている演者より、それぞれの術式のポイントをご提示いただき、将来、悪性腫瘍手術まで行っていこうと考えている若手医師と、筋腫や内膜症といった良性疾患のみにとどめようとしている若手医師に対するアドバイスとなる内容を望む。これまで内視鏡学会ではなかなか取り上げられてこなかった内容で、主に悪性疾患を取り扱っている演者と良性疾患のみを取り扱っている演者の技術認定取得の工夫に関して意見交換を行う。
Key words: laparoscopist, malignant disease, benign disease, TLH
主題: 腹腔鏡下手術時代の開腹手術を再考する
Learning Issues: 良、悪性の疾患を問わず、婦人科手術の多くが鏡視下手術へと移行しつつある。腹腔鏡下手術の術前患者へのICでは、「開腹手術になる可能性を説明すること」は必須と思われるが、逆に開腹手術の経験が少ない医師が増えていくことも危惧される。そのような状況で、開腹手術の意義を再考したい。上級(開腹・腹腔鏡下手術ともに熟練し、悪性疾患の治療経験も豊富である)、中級(悪性疾患の開腹手術に十分な経験があるが、腹腔鏡下手術を開始したばかり)、初級(開腹よりも腹腔鏡下手術に熟練し、良性疾患の経験症例は多少あるも悪性疾患をこれから経験する)の医師より、演者各自の経歴、経験年数、経験症例数(開腹・腹腔鏡下手術の良性・悪性疾患数)、良性疾患・悪性疾患における開腹・腹腔鏡下手術の適応、開腹手術に移行した例(良性疾患、悪性疾患に分けて)を、術中ビデオと術前の画像診断(手術所見とあわせての術後の診断解釈)などをご提示していただきながら、開腹手術に移行した判断基準、その時に考えたことなどをご講演いただき、開腹手術の意義を再考したい。それぞれ違う技術レベルの演者が考える開腹・腹腔鏡下手術の判断基準より、本ワークショップでは、「自分なりに手術を安全に行い、かつ最大限の治療効果の得られる手術を行う」ということをメッセージとして持ち帰っていただきたい。
Key words: 鏡視下手術の限界、開腹手術の意義、手術難易度の術前予測、開腹手術のトレーニング方法、良性疾患・悪性疾患
主題: 若手に伝えたい頸管縫縮術の工夫:困難な場面での対応
Learning Issues: 子宮頸部(頸管)は、妊娠中はgate keeperと呼称されるようにかたく閉鎖され、子宮内に胎児を保持するのに役立つが、分娩が近づくと熟化・開大し、分娩時には胎児通過管の一部となる。この頸管の熟化・開大が、異常に早期におきてしまった病態が頸管無力症である。また従来の頸管無力症と少し概念が異なるが、妊娠中期の頸管短縮は早産リスクと関連することが明らかとなっている。
子宮頸管は外部からの細菌やウイルスの子宮内への侵入を防ぐ砦の役割も持つが、外科的に病態を予防、あるいは進展を防止する方法となると、頸管縫縮術に限定される。しかし、症例によっては、困難な条件の中で、この縫縮を完遂せざるを得ないことも多く、標準的術式を大きく超えた創意工夫が必要な場面が多々ある。そこで今回の企画では、頸管縫縮術という一点に絞り、ベテラン・中堅の術者から若手に伝えたい創意工夫を聞き出したい。
演題募集
日本産婦人科手術学会編集委員会では、本学会にあわせアンケート調査:『我が国における子宮頸管縫縮術の工夫に関する調査』を企画した。当日はこの結果も発表するが、同時にこのテーマでの演題を広く募集し、困難な頸管縫縮術への適切な対応や管理法を考えたい。
具体的なテーマを以下に例示するが、本企画の趣旨に沿った内容であれば、例にこだわらずに奮って演題応募頂きたい。
    具体例:1)円錐切除後や頸部摘出術後の短頸管に対する縫縮術の工夫
        2)経腹的頸管縫縮術の工夫
        3)器具等を用いた頸管縫縮術の工夫
        4)その他
Key words: 子宮頸部、子宮頸管、頸管無力症、頸管縫縮術、頸管短縮、経腹的頸管縫縮術、予防的頸管縫縮術、治療的頸管縫縮術、細菌性腟症、胎胞膨隆、合併症、早産予防
主題: 帝王切開瘢痕症候群(CSS:Cesarean scar syndrome)―予防、修復―
Learning Issues: 帝王切開後の約7%の患者に子宮創部の筋層欠損や菲薄化(陥凹性瘢痕)を認め、その瘢痕に月経血が貯留することにより過長月経や不正出血などの症状を呈し、続発性不妊の原因になる場合がある。日本産科婦人科学会生殖・内分泌委員会の検討では、このようなことが原因の続発性不妊に対しては手術療法が奏功する可能性が示唆された。手術方法は子宮鏡下手術、腹腔鏡下(開腹)手術、両者の併用での修復術が報告されているが、その選択や手技に関して確立された見解はない。よって術式・適応を含めて議論する機会が必要であると考える。また、本疾患は帝王切開瘢痕部妊娠を来してから診断される例も多く、妊孕性温存のために薬物療法、子宮動脈塞栓術、手術療法を駆使して治療するが、子宮温存が困難な例も経験される。そこで、本疾患の発症の予防という観点から、帝王切開の手技に関する議論も重要である。
① CSSの診断、治療(「腔鏡下子宮瘢痕修復術」)
② CSSを予防するための帝王切開(縫合)手技(prevention)
Key words: Cesarean scar syndrome, Cesarean scar pregnancy, Secondary infertility, Endoscopic repair, uterine suture